被相続人と配偶者
■配偶者控除
相続人のうち配偶者には、配偶者控除という非常に大きな控除があります。これは配偶者の場合、遺産はこれからの生活資金でもあるし、夫婦でこれまで協力して築き上げてきた財産であると見なされ考慮されるからです。また今後、遅かれ早かれその配偶者が相続した財産を子供が相続する2次相続が予定され、そこでも相続税が徴収されることを見込んでのことでもあります。配偶者が法定相続分内での相続をする場合には、相続税はかかりません。では、民法で定められている配偶者の法定相続分(割合)をもう一度、確認してみましょう。
■配偶者の法定相続割合
配偶者がいる場合の相続割合は、子供の有無他により基本的に下記、①~④の順になっていきます。被相続人との関係が薄くなっていくごとに(子供から親、兄弟というように)、その相続割合は少なくなり、その分、配偶者の割合が高くなっていきます。
① 子供がいる場合・・・配偶者1/2、子供1/2
② 子供がいなく親が生存の場合・・・配偶者2/3、親1/3
③ 子供と親がいなく、兄弟姉妹がいる場合・・・配偶者3/4、兄弟姉妹1/4
④配偶者だけしかいない場合・・・配偶者が全額相続
■法定相続分以内で配偶者が相続する場合は、相続税は発生しない
例)課税価格2億円の財産があり、法定相続分内で妻と子供2人が相続した場合
基礎控除:5.000万円+(3人×1.000万円)=8.000万円、課税遺産総額:1億2.000万円
相続税妻: 0 (相続6.000万円)
そうぞく税子供A: 3.000万円×税率15%-控除額50万円=400万円
そうぞく税子供B: 3.000万円×税率15%-控除額50万円=400万円
■配偶者の軽減
また、配偶者がこの法定そうぞく分を超えてそうぞくする場合も、超えたうち1億6.000万円まではそうぞく税がかかりません。この場合の配偶者の軽減分は、このような計算式となります。
課税価格の総額÷そうぞく税の総額×1億6.000万円
しかし、「配偶者に多くそうぞくさせても、いずれまたそのうち子供にそうぞくさせなければならないのだから、2重にそうぞく税を払うことになり節税にならないのでは?」と思われる方も多いと思います。どのようなケースで、この配偶者控除を活用したらメリットがあるでしょうか?例えば、不慮の事故などで夫が亡くなり、十分なそうぞく税対策をすることができなかった場合を考えてみましょう。
例)課税価格2億円の財産があって、妻と子供1人が法定相続割合でそうぞくした場合
基礎控除:5.000万円+2人×1.000万円=7.000万円、課税遺産総額:1億3.000万円
そうぞく税 妻 0
そうぞく税子供 6.500万円×税率30%-控除額700万円=1.250万円
と子供は1.250万円ものそうぞく税を払わなければならなくなります



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